Fumitoshi Katointhe first of a million leapsいつでも「ことば」がある2020年の春。出会ったときは、「ことば」だけだった。ぼくの顔と声は、一方的に流れてゆく。相手の姿は見えないし、声を聞くこともできない。ほんとうに誰かが向こう側にいるのかもわからず、果てしなく広がる海に向かってしゃべっているような気分だった。ときおり画面に書き込まれる「ことば」を…Mar 30Mar 30
Fumitoshi Katoinそつある日々「卒プロをとじる」を読んだ。そつなくこなすのではなく、悩んだり立ち止まったりしながら、「卒プロ」にまつわる「そつある日々」を綴る。この試みは、2023年4月にはじまった。「卒プロ」の進捗を月ごとに書き留めておくやり方そのものは、毎年の4年生たちの嗜好や工夫を反映させながら、ここ数年ずっと続いている。2月に開…Mar 25Mar 25
Fumitoshi Katoinただいまを言いたくて「ふり返る」を読んだ。ひとまず、最終号である。まずは、『ただいまを言いたくて』を毎月刊行できたことを喜びたい。長かったようなあっという間のような、それでも「卒プロ」のはじまりを契機に刊行がスタートしたので、1年ほど続いたことになる。…Feb 20, 2023Feb 20, 2023
Fumitoshi Katoinただいまを言いたくて「みせる」を読んだ。学生たちのプロジェクトの成果物に触れる時季が来た。いつのころからか、年の暮れに初稿をもらって、年末年始に目をとおすのが習慣になった。赤ペンを片手に、それぞれの思考の流れを辿る。プロジェクトをすすめるのは一人ひとりの役目だが、それは独りで完成させることではないと考えている。教員や友…Jan 19, 2023Jan 19, 2023
Fumitoshi Katoinただいまを言いたくて「つくる」を読んだ。あと数か月で、『ただいまを言いたくて』のシリーズが終わろうとしている。正式には今年の1月から刊行がはじまったので、ちょうど1年になる。まだふり返るには早いが、「つくる」ことと関係づけて考えてみよう(実際には次号のお題が「ふり返る」だ)。Dec 20, 2022Dec 20, 2022
Fumitoshi Katoinただいまを言いたくて「考える」を読んだ。「考える」ことは、一人で静かに行われることだととらえられがちなのだろうか。つい「考える人」のポーズを想い浮かべてしまうのかもしれない。余計な雑音を遮断して、黙って一人になることが、「考える」姿勢なのだろうか。今回は、「考える」ことはコミュニケーションなのだという観点から、先月の論…Nov 20, 2022Nov 20, 2022
Fumitoshi Katoinただいまを言いたくて「読む」を読んだ。前号の「読む」という「お題」については、大きく二つのとらえかたがあったようだ。ひとつは、素直に本を「読む」ことにかんする話だ。さまざまな知識や考えは、本というかたちになって流通している。あたりまえのようで、やはりこれは大したことなのだ。もはや電子化の勢いを止めることはできないが、…Oct 19, 2022Oct 19, 2022
Fumitoshi Katoinただいまを言いたくて「書く」を読んだ。一昨年の冬、300文字の原稿用紙をあつらえた。あれこれとオンラインで扱うことが増えてきて、画面を眺めてばかりの暮らしに閉口気味だった。もともと万年筆で書くのは好きだったこともあって、手書きの時間をつくるのには原稿用紙がよいと考えた。Sep 20, 2022Sep 20, 2022
Fumitoshi Katoinただいまを言いたくて「きく」を読んだ。いまでこそコミュニケーション学部や学科をふつうに見かけるようになったが、当時は日本で「コミュニケーション」を体系的に学べる場所はほとんど見あたらなかった。いっぽう、欧米では学部・大学院で「コミュニケーション」を学修できるプログラムが提供されていた。漠然とはしていたものの、日本の「…Aug 20, 2022Aug 20, 2022